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中澤日菜子【んまんま日記】

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この連載では、母、妻、元編集者、劇作家という顔を持つ、新進気鋭の小説家・中澤日菜子さんが、「んまんま」な日常を綴ります。
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#エッセイ

子どもの発想/中澤日菜子

 この連載の筆者紹介文にも「妻、母、元編集者、劇作家の顔を持つ」と書かれているように、わ…

始まりの一杯/中澤日菜子

 ここ最近、わたしは締めのラーメンではなく「始まりのラーメン」を食べるようにしている。 …

京都・奈良編 その1/中澤日菜子

 緊急事態宣言が解かれ、他県への移動が可能になった六月下旬、京都と奈良に取材がてら旅して…

仕事場菜園/中澤日菜子

 何度かこのエッセイにも登場しているが、わたしは自宅から徒歩数分のところに仕事部屋を借り…

闇鍋/中澤日菜子

「闇鍋」ということばを耳にしたことのあるかたは大勢いらっしゃると思うが、じっさいやったこ…

二郎愛/中澤日菜子

 二郎というお店をご存じだろうか。「二郎ラーメンはもはやラーメンではない。二郎という食べ…

ああ納豆/中澤日菜子

 納豆はじつに奥の深い食べものである。  ふだんはネギや卵を入れて混ぜてご飯にかけるか、スパゲティにからめて食べるくらいしか使わないけれども、世の中には「納豆料理専門店」なるものが存在し、じつにさまざまな食べかたで納豆を供してくれる。  いちど小説の取材で水戸にある専門店を訪れたことがある。そのお店では納豆のてんぷらや、納豆アイスなど工夫を凝らした納豆料理を食べることができる。納豆の新しい側面を垣間見ることができた貴重な体験であった。  かと思うと、納豆ほど好き嫌いの分かれ

HOT! /中澤日菜子

 わたしが高校生のころ、第一次激辛ブーム(おそらく)がやってきた。  部活の帰り、よく立…

ウチ飯/中澤日菜子

 この回がアップされるころには終息の兆しが見えていてほしい新型コロナウイルス。食べること…

読めない/中澤日菜子

 一昨年の夏くらいからちょこちょこと辛いできごとがあった。 「ちょっとついてないな」とい…

わかるんです/中澤日菜子

 よく「お寿司屋さんの腕前は玉子焼きを食べればわかる」という。もしくは「コハダやアナゴに…

ハイカラ野菜が通る/中澤日菜子

 わたしが子どものころ、野菜の世界はシンプルだった。  トマトならトマト、キャベツならキ…

失恋/中澤日菜子

 その日はマネージャーと車で山梨県は道志村の取材に行く予定であった。中央自動車道の国立府…

イスラム横丁/中澤日菜子

「イスラム横丁」という場所をご存じだろうか。  東京の新大久保駅前から数十メートルにわたってつづく路地、その路地の両側に、インド・ネパール食材のお店や、イスラム圏の雑貨を商う雑貨店がずらりと並ぶ、いっぷう変わった横丁である。買い物だけでなく、ネパール料理やケバブなど、食事を楽しむこともできるという。  そのイスラム横丁に、先日行くことになった。  目的はふたつ。  一つめは、スパイス大好きな友人の誕生日に、珍しいスパイスや料理でよく使うスパイスを大量にプレゼントしたいから。