新井由木子【思いつき書店】

104

くどいバス/新井由木子

 バスに乗るのは、いつでもなんだか気持ちが弾みます。  生まれ故郷の式根島にはバスが走っ…

三本の指で命拾い/新井由木子

 伊豆諸島の式根島に暮らしていた幼き頃、よく家族揃って海遊びに出かけていました。  父と…

母心は飛行機に乗って/新井由木子

 わたしの故郷、伊豆諸島と本州を空路で結ぶのは、たった8人乗りのプロペラ機でした。  2…

無意識な音について、あらためて意識してみた/新井由木子

 その日、実家の居間では、母が趣味のピアノを弾いていました。曲は「あなたーの、燃える手で…

おばさんと呼ばれてゆるす場合とゆるさん場合/新井由木子

『150円ババア』 『コロネババア』  このキョーレツなあだ名は、わたしの営むペレカスブック…

なすすべはない/新井由木子

 島暮しの長閑(のどか)な夕刻に、その不思議な電話は連日かかってきたのでした。  今から…

ダブル帽子/新井由木子

「思いついたことはやってみる」と言うのは、とあるおしゃれカフェの中の小さな書店「ペレカス…

昭和100円玉物語/新井由木子

 わたしがまだ小学校低学年だった頃のこと。式根島で暮らしていたわたしたち一家は、夏休みご…

島の雨/新井由木子

 六月に帰郷すると、式根島には梅雨らしい雨がザアザアと降っていました。  降り注いだ雨は…

素早いペットボトル/新井由木子

 坂道ばかりの島で、母に見守られながら、わたしは転がるペットボトルを追いかけていました。…